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第30回オリンピック競技大会 レフェリー、ジュリー(コミッショナー)記者会見開催報告

2012年3月5日

 先日、第30回オリンピック競技大会(ロンドンオリンピック)のレフェリー、ジュリー(コミッショナー)として、FIBAより指名され派遣されることとなった橋本 信雄 名誉国際審判員・国際コミッショナー、須黒 祥子 国際審判員の記者会見が、第13回Wリーグ プレーオフ・ファイナル第3戦後に行われました。
 橋本国際コミッショナーには指名経緯と日本人として初指名された感想を、須黒国際審判員は2大会ぶり2回目の出場へ向けた意気込みを述べていただきましたので、ご紹介いたします。

■橋本 信雄 名誉国際審判員・国際コミッショナー
 (JBA審判部長/国際部副部長)

 オリンピックや世界選手権への派遣指名が決まるのは、だいたい2月下旬が時期的な相場となっています。これまでバルセロナオリンピック(1992年)以降、継続的に日本人審判員がオリンピックへ出場しています。前回の北京オリンピック(2008年)では平原勇次 国際審判員が女子決勝を担当しました。私としては、日本人審判員がオリンピックに出場することを第一に考えていました。
 派遣に対して、まずは平原国際審判員がFIBAオリンピック男子世界最終予選(ロンドンオリンピック世界最終予選)へ指名されました。その結果を踏まえ、もしかするとオリンピック日本人審判員派遣の連続記録が途切れるのではないかと心配もしました。
 しかし幸いなことに須黒祥子国際審判員が指名され、私としては安堵しています。オリンピックの審判員を指名するにあたり、各大陸や男女比なども加味されるわけですが、須黒国際審判員は、その中でも前回のFIBA女子世界選手権大会(2010年)、昨年チリで開催されたFIBA女子U-19世界選手権大会の両大会において準決勝を担当した実績があります。女性審判員の中では世界のトップクラスであり、私個人としては世界ベスト5に入る実力の持ち主だと思っています。ロンドンオリンピックへの指名はホッとすると同時に、参加する以上は上位の試合を担当し、日本人審判員のレベルの高さをあらためて世界に示して頂きたいと期待しています。

 個人として、ジュリーに指名されたことは非常に驚いています。北京オリンピック時のジュリーのそうそうたる顔ぶれを見ると、なかなか私ではオリンピックは無理かなと思っていました。今回指名されて驚くと同時に、心から喜びを感じています。指名の一報は海外の関係者から連絡を受けたものですから、驚きはさらに大きかったです。オリンピックの試合はひとつひとつが重要な試合ですので、与えられた試合を無事に終えられるように頑張りたいと思っています。

■須黒 祥子 国際審判員
 この度、ロンドンオリンピックへの指名をいただきました。以前、アテネオリンピック(2004年)に派遣させていただきましたが、自分の力もまだまだ未熟であり、コートに立つのが精一杯という状況でした。その後、FIBAの世界大会にいくつか派遣させていただき、経験を積んでまいりました。今回のロンドンオリンピックが指名されるかどうかという点に関しては、なかなか楽観的な希望は思っていませんでした。
 今回指名されたということで自分の力を精一杯出し切ってまいりたいと思っています。また、日本代表チームがオリンピックに出てくれれば、さらに喜びは増すと思っています。

 なお、須黒国際審判員は、現在開催中の第13回Wリーグ プレーオフ・ファイナル全5戦(3戦先勝方式)を担当しており、活躍されています。
 第13回Wリーグ プレーオフ・ファイナル 第4戦は、明日、3月6日(火)19:00より、船橋アリーナにて開催されます。