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現地レポート

目指すべき壁の向こうへ RSS

2014年12月26日 21時28分

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初出場ながら2度勝ち、ベスト16に入ったことは、それだけで十分に立派なことだ。しかし3度コートに立てば、さらに上を目指したくなる。たとえそれが高校生であっても、アスリートであれば、誰もがそう思うだろう。

兵庫・報徳学園が、千葉・船橋市立船橋に【57-81】で敗れた。ここを突破すれば、初出場でメインコートに立つというトピックスもできたのだが、船橋市立船橋のディフェンスを前に、得意とするアウトサイドからのシュートがことごとく落ちた。田中 敬コーチが言う。

思うように攻められなかった兵庫・報徳学園④岸 功一

思うように攻められなかった兵庫・報徳学園④岸 功一

「市立船橋の1対1の圧力にやられました。ゲームを外から見た印象ではトランジションの速いチームだったので、速攻に持ち込ませないようにコントロールしながらゲームを運ぼうとしたんです。でもそのコントロールをする余裕さえ、与えてもらえなかった」
それはキャプテンの#4岸 功一も認めるところだ。3回戦進出ともなれば、自分たちが思っていた以上に疲労が蓄積しているものだが、試合後の入念なケアのおかげで疲れを感じることはなかったという。
「疲れよりも、市立船橋のディフェンスの圧力がすごかったです…」

兵庫県でも受けたことのない圧力に屈したわけだ。裏を返せば、それが「ベスト8の壁」を越えるチームの強さでもある。
岸はこうも言っている。
「市立船橋はゲームの流れをよくわかっていると感じました。10点リードすると時間を使いながら攻めてくる。僕たちにボールに触らせないようなオフェンスを組み立ててくるので、ディフェンスもしづらかったです」
歴代の先輩たちよりも、バスケットに対する気持ちは誰一人負けていない。自主練習にしても、フィジカルトレーニングにしても、その気持ちを前面に押し出してきた。そうしてウインターカップ初出場の切符を取り得たのだ。しかし全国の猛者たちが集まるウインターカップでは、その気持ちさえ上回っているチームが多くある。それに気づけたことは今後の報徳学園にとっても大きな意味があるだろう。

報徳学園・田中 敬コーチも、この経験を来年以降に生かしたい

報徳学園・田中 敬コーチも、この経験を来年以降に生かしたい

初出場はまた、選手たちだけの経験ではない。田中コーチもまた初のウインターカップなのだ。
「体力的にタフなチームを作ってきましたが、市立船橋はそれ以上にタフでした。体力だけでなく、精神的にも、もっとタフにしなければいけません。ゲームの運び方も、もっと工夫が必要です」
田中コーチはチーム作りについて、そう反省をしたあとで、こうも言っている。
「自分自身の采配としては、やれたところもありますが、もっとコントロールしなければいけないところもあります。そのあたりは私自身の課題です」
選手たちは毎年その顔ぶれを変えていくが、コーチは何かがない限りコーチのままでいられる。それにあぐらをかかず学び続けていけば、必ずいつかは報われるはずだ。

初出場のウインターカップで、メインコートの前に立つ壁の高さを知った報徳学園。その新たな伝統はこれから築かれる。

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